執筆講演

執筆講演 - 建築コラム

新宿のビル火災大惨事に思う

■ 防災の日の未明、東京・新宿の歌舞伎町の雑居ビルで火災による大惨事が起こってしまいました。今後の詳細な調査、検証の結果が待たれますし、今回の件がきっかけで、法規の改正、厳しい査察などが行われるでしょう。

日頃から建築にたずさわるものとしてひとこと発言します。
今回と同じような小規模ビルのケースは非常に多いということを認識してください。私も建築の設計のみならずビルの定期検査などにも従事していますが、検査の時にだけ適合するように整え、報告書作成提出後に、火災報知器などを切ったり、避難経路上に障害物をおいたりしている例がいかに多いか?困ったケースが本当に多いのが現状ではないでしょうか!

■ このようなビルの問題点をあげると・・・

  1. 小規模なビルは建築基準法、消防法上の規制が比較的緩い。
  2. 階段は1ヶ所のみの設置で、2方向避難にも緩和があるので、実質逃げにくい構造が多い。
  3. 内装材は燃えにくいが有毒ガス(特に一酸化炭素の場合には一瞬にして致命的)の発生しやすい材料が多い。
  4. 防火管理者などがはっきりせず、従業員も含めて日頃からの災害に対する意識が薄い。

・・・など列記すれば、きりがありません。


■ そこで、簡単にできる自己防衛方法の一例を挙げます。

  1. タオル、しめったおしぼり(紙製)などを持ち歩く。
  2. 出入りするビルの階段、避難器具、窓等の位置関係はあらかじめ確認しておく。
  3. 非常時にどのような行動をすればよいかを、日常から検討、訓練しておく。
  4. ほふく前進、屈んだままでの前進などの(顔が床から概ね1m以下で動けるように)練習をする。

「自分の身は自分で守る」が基本です。「君子危うきに近寄らず」。何だ、当たり前じゃないか!と思うでしょうがもう一度、「平常心」を忘れずに、平時と同じように動けるようにお互い訓練しましょう。

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